SIMPLEとマイツールの違い

社内会議でのマイツールに対する質問と、それに対する回答を紹介してみましょう。

マイツールのテーマをスタートして1月半ほどたった1983年10月の議事録からの抜粋です。 自分でもよく取っておいたと思うけど、結構当時の資料のコピーは捨てずに持ってるんですよね。

Q:マイツールが完成したら、SIMPLE当時リコーが開発していたソフトとの使い分け/売り分けはどうするのか。
A:SIMPLEはマイツールに置き換えられると考えている。(飯塚)
  
Q:マイツールを新しく作るのでなく、SIMPLEのレベルアップやバージョンアップという形で、SIMPLEの問題点を解決出来なかったのか。
A:開発期間という観点からは、マイツールを新作した方が早い。(飯塚)
  
Q:SIMPLEには問題点があるという事だが、一体どんな点なのか。
A:大きな問題点は汎用性がない事だ。例えば1つのデータで1つの表しかできない。(飯塚)
  
Q:PIPSソード社のソフトライクのものを追求するというのは、開発パワーの点からは限界があるのではないか。
A:現在のPIPSはPIPS本来の良さから逆行している。マイツールは、そのPIPS本来の良さを拡大しようという方向であり、決してPIPSを追いかける方向ではない。(荒川)
  
Q:BASICコンパイラを用いてSIMPLEのスピードアップを図り、TOOLBOX簡易言語機能を持たせ、更に+αの機能追加という方向はどうか。
A:マイツールはフレキシビリティがある。あれやこれや使えるというSIMPLEにない良さがある。(開発者)

こんなやり取りが何度となく行われていたのです。 その他、「こういった仕事をマイツールでやるときの手順を書いてくれ。自分達で開発しているマイシートと比べるから。」というような要求もありました。
この時の手順をみると、今のマイツールとはコマンドや表の作り方も結構変わってます。 マイツールのコマンド名とかも開発しながら、いろいろ替えていったことが分かります。


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